偽りの副会長に恋をした
整理し終えた書類を手に廊下を歩いていた。

「おっ、立花!今日もお疲れ様〜!!」

この声は…!?

「…高嶋先生、少しは生徒会室に顔を出して下さい。後、今年はやたら書類整理の必要なものが多すぎませんか?」

今年は1年生のクラスの担任を持ったらしいけど、顧問なのに生徒会室に顔を出すことがほとんどない先生が担任でいいのだろうか?

「えぇー?毎年そんなもんだよ!後、さっき悪口言ったか?」

「いいえ、言ってませんよ?」

そうだった!?この人、地味に勘が鋭いだった!!

「ふーん…まっ、いいか。それより、このカバンを持って行ってやってくれねぇか?」

渡されたのは、誰かの通学カバン

「うちのクラスの子のなんだ。整理してくれた生徒会の資料を持って生徒会に行ったんだけどなぁ。自分の荷物を置いて行ってるんだ」

「そうなんですか?」

…ん?生徒会の資料!!?

「先生…?今『生徒会の資料』って言いませんでした?」

「うん、言った」←

先生!!?

「自分のクラスの生徒に、手伝わせたんですか!?」

「え?だって、そっちの方が早いだろ?」

そういう問題なの!?

「とにかく、その荷物をちゃんと渡しておけよ!!」

「ちょっ!?高嶋先生!!?」

僕にカバンを預けた高嶋先生は、早々と去っていった。

…高嶋先生

よく生徒会顧問になれたなぁ…←

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