偽りの副会長に恋をした
【梓side】
_ガチャ
「ただいま」
少し暗くして、テレビの音が響くリビングには父がいた。
「お帰り。手を洗ったら、母さんにも挨拶しなさい」
「はい」
うちの母親は在宅業で、部屋から出てくる事はない。勝手に部屋に入ると怒るから、いつもドア越しに話す。
_コンコン
「母さん、ただいま」
「お帰りなさい」
会話はたったこれだけ
小学校に入学するぐらいから、母と会う事が減っていった
その為、母親の顔をあまり覚えていない。写真もそんなに撮っていなかった。撮れていても、ほとんどブレているから見ることも出来ない。まぁ、今更な事だからあまり気にしてない。
母に挨拶した後、一度自分の部屋に行き部屋着に着替えた。
リビングに戻り、父と二人で夕食を食べる。
「学校はどうだった?」
「普通…かな。勉強もついていけてるから」
「そうか、あまり無理はするなよ。体を壊したら元も子もないからな」
「はい」
話す内容に変化はない。ほぼ毎日、同じような会話をしている。
「ごちそうさま。私、部屋で勉強してるから何かあったら呼んでね」
「勉強も程々にな。人間っていうのは、『すぐに忘れてしまう』生き物だ。予習も大事だが、復習を忘れるなよ。復習してみると、意外と解けない問題があるかもしれないぞ?」
「うん。気をつける」
_ガチャ
「ただいま」
少し暗くして、テレビの音が響くリビングには父がいた。
「お帰り。手を洗ったら、母さんにも挨拶しなさい」
「はい」
うちの母親は在宅業で、部屋から出てくる事はない。勝手に部屋に入ると怒るから、いつもドア越しに話す。
_コンコン
「母さん、ただいま」
「お帰りなさい」
会話はたったこれだけ
小学校に入学するぐらいから、母と会う事が減っていった
その為、母親の顔をあまり覚えていない。写真もそんなに撮っていなかった。撮れていても、ほとんどブレているから見ることも出来ない。まぁ、今更な事だからあまり気にしてない。
母に挨拶した後、一度自分の部屋に行き部屋着に着替えた。
リビングに戻り、父と二人で夕食を食べる。
「学校はどうだった?」
「普通…かな。勉強もついていけてるから」
「そうか、あまり無理はするなよ。体を壊したら元も子もないからな」
「はい」
話す内容に変化はない。ほぼ毎日、同じような会話をしている。
「ごちそうさま。私、部屋で勉強してるから何かあったら呼んでね」
「勉強も程々にな。人間っていうのは、『すぐに忘れてしまう』生き物だ。予習も大事だが、復習を忘れるなよ。復習してみると、意外と解けない問題があるかもしれないぞ?」
「うん。気をつける」