偽りの副会長に恋をした
【梓side】

立花先輩を探し来た私だったが、お話がしたいと生徒会長の延崎先輩とお茶を飲むことになった。

「梓さんって確か…この前、生徒会の書類をまとめてくれた子よね?高嶋先生から聞いた時は驚いたけど、綺麗にまとめられていて助かったわ」

「いっいえ!そんな大したことはしてませんから…」

「そう?他の人がやると、いつもグチャグチャで、書類をまともに整理出来ない子が多いのよ」

あっ…なんとなく分かった気がする←

多分、ほとんどの生徒が立花先輩目当てで、仕事をしてくれなかったのだろう。

「そっそうなんですか…(汗)」

「えぇ、だからとても助かったわ」

「お役に立ててよかったです(照)」

人に感謝されることは好きだ。相手の笑顔を見ると、とても気分が良くなるから。

「…で、本題に入るわね梓さん。どうして、立花君のお誘いを断ったの?」

「え…?」

「私、お昼休みはいつも生徒会室にいることが多いの。ここに訪れる人って、大抵が立花君目当てなことが多い。まぁ、先生方や生徒たちに人気なのは、良いことだと思うのだけれど…」

「えっえーっと…(汗)」

結局、何が言いたいのだろうか…???

「長々とごめんなさいね。まぁ、結論は立花君の『お願い』を断ろうとする人なんて初めてみたから、理由を知りたかっただけなの」

理由と言われても…只単に『面倒だから』って言えばいいのかな?

それとも、一応言い訳っぽく『立花先輩の興味を引くためですよー(棒読み)』と答えればいいのだろうか!?

「ふふっ。嘘ついても無駄よ。『コールドリーディング』って知ってる?ちょっとしたコツ、観察されあれば誰でも出来る手品のようなものなの。私、それが得意で《相手の目》を見れば大体分かるから。変な嘘はやめた方がいいわよ?」

この人、目がマジだー!!?下手に嘘なんてついたら、逆にこっちが痛い目にあいそうな気しかしない!!?


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