片思いの相手
神谷蓮華の日常
「れんれん~!おはよ。今日も可愛いな!」

「寄るな、左京(さきょう)!蓮華(れんげ)が汚れる!」

朝から講義があったため、大学の校門をくぐるといつもの声がする。

幼なじみツインズの賀川左京(かがわさきょう・男)と那己(なこ・女)。

幼稚園時代からの友達!

『おはよー。さぁちゃん、なぁちゃん!』

私、挨拶してるのに二人は両サイドから抱きつきながら、私の頭の上で言いあいをまだ続けてます。

本当仲良しだわ。

まぁ、毎日のことなのであまり気にせず、二人を引きずりながら進みます。

ふと、中庭の方に目をやると。

はぁぅ!

いたっ!!

二人を引き剥がし、ダッシュで向うは私の大好きな葵先生の元。

『先生~!おはようございますっ。朝から会えて嬉しいです。』

ゆっくり振り向いた先生は、私を一瞥すると、

「毎日毎回それ飽きないの…?他に用事ないなら行くよ。」

クール!

カッコいい!

『あっ、あります。あと、今日も昨日よりも大好きです!』

毎日欠かさず伝えます。

いつか届くと信じて。

「…ふーん。」

返しも変わらずですが。
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