永遠に覚めることのない夢【参】
ま、待って。
そんなことないわよ!?

「いい、よ~くお聞きなさい。まだ、あなたの人生は終わってないわ。」

「何故です?」

「今までにも破綻した会社なんて、幾つもあるだろうと思うわ。まぁ、あなたのお父様の会社が立ち直れるかどうかは別としてね。」

「え?」

「あなたのお父様がこれからどうしてゆくのかは、私にはわからなくてよ。でもね、きっとあなた達の生活が良くなる方に進むと思うわ。」

「?」

「例え今ほどの家庭に戻れなかったとしても、いい方に進むと思っている-と、言いたかったのよ、私はね。」
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