永遠に覚めることのない夢【参】
-----

「碧子さん、どう?落ち着いたかしら。」

「ええ、先程よりは。これからどうするかはまだ考えておりませんが。」

「少し、余裕を持ちなさい。そこまで詰め込んでいれば、疲れてしまうわ。」

「そうね、旭子さんの言う通りよ。」

先生は、カーテンをあけて、碧子に向かって言った。

「そろそろ戻れるわね、碧子さん。」

「は、はい。」

碧子の声は、先程よりは明るかったが、いつもよりも沈み気味だった。
< 40 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop