永遠に覚めることのない夢【参】
「咲佐納旭子、享年15。友人の無理心中に巻き込まれて溺死だそうです。」

「そうか。ならば、その友人とやらは何処に?」

「ああ、その娘-碧子-は、地獄に送られるでしょうね。」

「そうね。」

無理心中に、溺死か。
海か川にでも飛び込んだのか。

碧子が旭子を殺したのには、かわりがない。
彼女は、地獄に逝き、生まれ変わることは出来ないであろう。

それは、誰にも変えることの出来ない運命(さだめ)。
わたくしにだって変えられないわ。
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