永遠に覚めることのない夢【参】
「ッ!?」

まさか。
まさか、よね。

「どうなさいましたか、姫様。そんなに慌てて。」

「咲佐納旭子に覚えがあったのだけれど、何故か分かったわ。」

「え?教えてくださいまし、姫様。」

そうだわ。
何故、ひと目で分からなかったのかしら。

「あの娘、旭子は、わたくしの………」

「姫様の、なんです?」

わたくしは、少し、黙る。
これは、言っていいのか、駄目なのか分からない。
でも、言わなくてはならなそうだ。
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