君と永遠を
「行きましょう、神よ」
彼は跪き、僕に手を伸ばす。
以前彼といた日々を思い出し嫌悪感が溢れ出す。
自由のない毎日。
飾り物としての自分。
僕の為だと捧げられたたくさんの血。
……ここに来る前までは、僕は人々の望む姿でいた。
僕を神だと崇めるのなら、飾り物としてそこにいた。
僕を研究したいというのなら、資料としてそこにいた。
僕を不老不死の秘薬だと信じるなら、心臓だろうと何だろうと差し出した。
それでも何も感じなかったのは、自分が化物だってことをわかっていたからだ。
人間ではない僕が人間と一緒にいる為の方法は、彼らの言うことを聞くことだと信じて疑わなかった。