セブンスガール
 瀏児が部屋に戻ってきたときに葵が黙々と勉強していたのでちょっとだけ質問しました。

 「葵は勉強が好きなの?」
 「好きか嫌いかと聞かれると定かではないですが知識を得られるので助かります。その上でこの勉強は助かります。」

 葵の答えに瀏児は真面目な娘なんだなと感心し、また、その質問を紅にもしました。

 「紅は勉強好きか?」
 「勉強は疲れるしつまんない、だから嫌い。」
 「やっぱり…。」

 瀏児は紅の答えが想定内とはいえ呆れ笑いをしたのでした。
 呆れている瀏児に葵は気になることを聞いたのです。

 「瀏児兄さん、先程言っていた学校とはどんなところですか?」
 「そうだな、学校って言うのは教室で勉強したり、友達を作ったり、恋愛したりと楽しいところだ。」

 瀏児が葵に学校についての説明をしてると横で聞いていた紅は行きたくないって顔でふてくされてました。
 休憩も終えると母さんが瀏児の部屋にやって来たのでした。

 「紅と葵、部屋にいないから心配したわよ。」
 「ごめんなさい、私は瀏児兄さんに聞きたいことがあってきたら自習と言う勉強中で私もしたくなって参加させてもらいました。」
 「僕は葵が遅いから来たら葵と瀏児が仲良くやってるのにカチンときたけど嫌われたくないから冷静になって一緒に勉強してたよ。」
 「そう、それで勉強は捗った?」

 母さんの質問に葵は冷静に肯定し紅はつまんないと若干否定した。
 瀏児が母さんに用件を聞くと紅と葵の洋服を買いにいくとのことで最初は家にいろって言った母さんがあっさり荷物持ちとしてきなさいと言ったのでした。

 「母さん、さっきは俺は早退したんだから家にいろって…。」
 「病気じゃないんでしょ?」
 「そりゃあそうだけど…。」
 「つべこべ言わずに来なさい。」
 「ハイハイ、わかりました。」

 瀏児は私服に着替えるために母さん、紅と葵を一旦部屋の外に出し着替えることにした。瀏児は罪悪感を感じながら考え事をした。
 着替えが終わり部屋を出ると廊下に三人の姿はなく玄関に行くと三人は待っていました。
 
 「瀏児、行くわよ。」
 「人使い荒いな…まったく。」

 瀏児が靴を履いて立ち上がると四人はショッピングモールにある洋服屋に向かいました。
 母さんと紅たちが洋服を選んでる最中瀏児は母さんに声をかけてから手芸店に行きました。
 元々手芸が得意な瀏児は今年の流行カラーの毛糸と編み棒をいくつか買い母さんから連絡がくるまで手芸店内を見ていくことにしました。
 しばらく見ていると良さげな生地を見つけその生地も購入しました。瀏児の個人的買い物が終わると同時に母さんから連絡はが入り荷物を持って洋服屋に向かいました。
 洋服屋に着くと母さん達は一体その服をどうするのと言うくらい買っており持つのが大変だった。瀏児は一旦荷物を家に置いてくるからここ(洋服屋)で待っていてと言い家に向かいました。
 家に着くと玄関を開け荷物を置きまた外に出て閉めて再び待ち合わせの場所に向かいました。

 (母さんたち買いすぎだよ。)

 内心愚痴をこぼしながら急いでいると紅の暴走を思い出しながら考えていました。

 (学校でもああいうの起きるのかな?もしそうなったら大変なことになる。)

 予期せぬ事態が起きないことを考慮しながら走っていきました。
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