しあわせの時間
「おい宮野、起きろ」
真っ暗闇の中で声が聞こえた。だれ?
「委員長、宮野ちゃんまだ寝てるのォ?星花が起こしてあげよっか?」
え?だれ?ここどこ?
その時、馬鹿でかい声が耳元に届いた。
「宮野ちゃァ~ん!!起っきろォ~!!!」
「っわ!」
バッと視界が明るくなった。
ここは…バスの中?
…あ、今日から野外活動だった。
どうやら寝ちゃったみたい…。
「おい安達!声がデカいぞ」
前に座っていた楠原が振り返って注意する。
「だってェ、宮野ちゃんがなかなか起きないんだもーん」
ハハハ、と笑いが起こった。
安達さん、やめてくれぇ…
恥ずかしすぎる…
私は顔を真っ赤にしながら小さい声で「起こしてくれてありがとう」と言い、その恥ずかしさを振り払うように窓の外に目をやると、少し先にキャンプ場が見えた。
「よし、もうすぐ着くから降りる準備しとけよー!降りたらまず班ごとに並んで、[自然の森センター]に行ってここの管理者の人に挨拶しにいくからな。その後の流れは今のうちにしおりで確認しとけよ」
楠原が指示を出し、それに従いみんなが動き出した。
「うっわー!田舎通り越してジョウモンジダイじゃん!マジここ平成??やっばー!星花こんなとこに3日間も閉じ込められたら死んじゃうぅ~!」
私は敢えて無視して、しおりを開いた。
〘1日目
10︰00 キャンプ場到着
10︰10 管理者に挨拶、管理者から注意(その後部屋にそれぞれのログハウスへ行き、荷物を置く。)
10︰30 広場に集合、班ごとにキャンプ場施設場所確認……〙
うわ、休む暇もないじゃん。
ヴーン…と音を立て、ドアが開いた。
あ、着いたのか。
シートベルトを外し、カバンを持って立ち上がった。
バスを降りると、爽やかな風が髪を揺らした。
7月だというのに、あのうだるような暑さは感じない。むしろ涼しいくらいだ。何でだろ?
「宮野は寝ていたから知らないかもしれないが、ここはかなり標高が高い。後で詳しい数字などは説明があると思うが。まあ、避暑地ってところだな。」
私の問を察したのか、藤崎が答えてくれた。
「あ、そうなんだ…ありがと」
「さーあ、行くぞー!」
私のお礼は楠原のでかい声にかぶって、藤崎の耳には届かなかったかもしれない。別にいいんだけど。
私達はまたぞろぞろと[自然の森センター]に向かって歩き出した。
真っ暗闇の中で声が聞こえた。だれ?
「委員長、宮野ちゃんまだ寝てるのォ?星花が起こしてあげよっか?」
え?だれ?ここどこ?
その時、馬鹿でかい声が耳元に届いた。
「宮野ちゃァ~ん!!起っきろォ~!!!」
「っわ!」
バッと視界が明るくなった。
ここは…バスの中?
…あ、今日から野外活動だった。
どうやら寝ちゃったみたい…。
「おい安達!声がデカいぞ」
前に座っていた楠原が振り返って注意する。
「だってェ、宮野ちゃんがなかなか起きないんだもーん」
ハハハ、と笑いが起こった。
安達さん、やめてくれぇ…
恥ずかしすぎる…
私は顔を真っ赤にしながら小さい声で「起こしてくれてありがとう」と言い、その恥ずかしさを振り払うように窓の外に目をやると、少し先にキャンプ場が見えた。
「よし、もうすぐ着くから降りる準備しとけよー!降りたらまず班ごとに並んで、[自然の森センター]に行ってここの管理者の人に挨拶しにいくからな。その後の流れは今のうちにしおりで確認しとけよ」
楠原が指示を出し、それに従いみんなが動き出した。
「うっわー!田舎通り越してジョウモンジダイじゃん!マジここ平成??やっばー!星花こんなとこに3日間も閉じ込められたら死んじゃうぅ~!」
私は敢えて無視して、しおりを開いた。
〘1日目
10︰00 キャンプ場到着
10︰10 管理者に挨拶、管理者から注意(その後部屋にそれぞれのログハウスへ行き、荷物を置く。)
10︰30 広場に集合、班ごとにキャンプ場施設場所確認……〙
うわ、休む暇もないじゃん。
ヴーン…と音を立て、ドアが開いた。
あ、着いたのか。
シートベルトを外し、カバンを持って立ち上がった。
バスを降りると、爽やかな風が髪を揺らした。
7月だというのに、あのうだるような暑さは感じない。むしろ涼しいくらいだ。何でだろ?
「宮野は寝ていたから知らないかもしれないが、ここはかなり標高が高い。後で詳しい数字などは説明があると思うが。まあ、避暑地ってところだな。」
私の問を察したのか、藤崎が答えてくれた。
「あ、そうなんだ…ありがと」
「さーあ、行くぞー!」
私のお礼は楠原のでかい声にかぶって、藤崎の耳には届かなかったかもしれない。別にいいんだけど。
私達はまたぞろぞろと[自然の森センター]に向かって歩き出した。