しあわせの時間
あれは、小学校3年生のときだったかな。
体育の授業で鉄棒をやっていた。
前回りも逆上がりも楽々やってのけた私は、他の子が一生懸命練習してる間、暇で暇で仕方がなかった。
そこで、前にテレビで体操選手がやっていた高難度の技を思い出したのだ。
その時の私は、“危険”を知らない。
他の子達が自分達の身長に合った低めの鉄棒を占領していたので、私はその隣の高学年用の高めの鉄棒にしがみついた。
腕の力を無理やり使ってなんとか体は上がったけど、技は成功するはずも無く。
そのまま地面に真っ逆さまに落ちていった私は、頭を強く打ち気絶。
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