It's so hopeless
出たいんだ…。
世界と隔離された地域に自分を縛りつける鳥籠から。
外の夢を見ながら、ロイは暮らしてきたんだ…。
たった一人で。
私はそれから毎日、お菓子と話のネタをお土産に、ロイに会いに行くようになった。
すっかり“白い箱庭”へ続く道を覚え、毎日が楽しみになった。
ロイの純粋な心は、私の心を動かす。
あの日、セピア色の森で珍しく道に迷ったことが幸いした。
偶然の出来事。
運命の悪戯。
少なくとも私は感謝している。
ロイに出会えた奇跡に。
白く儚い回想。