It's so hopeless
「―――僕さ、知ってるんだ。僕が皆とは違うこと。
世界に愛されない存在なんだって知ってる」
普段はおどおどと震える、か弱く儚いロイが次々に詞を紡ぐ。
悲しく辛い詞を。
前にもこんなことがあったね。
君は心の内にある本当の気持ちを詞にしたんだ。
嫌だよ。
止めて。
そんなこと聞きたくないよ。
「止めてっ。
そんな悲しいこと言わないでよ…」
思わず声を張る私。
しかし、ロイの話は止まらない。
「忌まれる存在の僕に優しくしてくれるのはソラだけ。
君はたった一人の…、世界にたった一人の僕の友達だ。
僕にとってソラはとても大切で、かけがえがない存在だよ。でも、だからこそ失ってしまうことが恐ろしい」
白く淋しく、ロイの声だけが箱庭に響く。
普段と違うロイの気迫に、私は圧倒されてしまった。
ロイの包帯の下の瞳は私を捕えている。
白い景色の中、私は涙を流していた。
「わ、私は…いなくなったりしないっ。
絶対、絶対にいなくならないから」
溢れだす涙は止まらない。