溺愛なんて聞いてない!
煌のルーツが分かったところでもうどうしようもないけれど。
若干話が繋がらなくもないような……。
煌、後日談。
『あんなのはな、“マザコンと好きな奴”この単語だけ織り交ぜとけば小学生男子なんか反論できなくなるんだよ。いちいち真に受けるな。本当バカ』
ため息まじりの心底バカにしたような口調で煌は言う。
話の脈絡はこの際どうでもいいらしい。
煌に張り合うのは止めようと本当に思った。
少しだけ彼らは大人しくなった。
煌が居る前では。
学年が上がるごとにより従順になっていく私と煌の関係は誰が見てもご主人様とメイドの様だった。
小学生の間はまだ良かった。
周りの皆もそれを当たり前の光景として見守ってくれていたから。