溺愛なんて聞いてない!
表面上はいつもと変わらない毎日を過ごした。
受験勉強と称して図書館へ行って、縁もゆかりもない土地の大学を調べ直した。
バイトはしたことはないけれど、日々の家政婦業からおこずかいには多すぎるほどを貰っていたから多分高校生にはありえないほどの貯金もある。
先生に相談も出来ない。
家族にも出来ない。
こっそり調べて、受験の準備を整えた。
ひとり暮らしするためのアパートも、親を納得させるだけの下準備をして探した。
なんとなく、煌の勘繰る視線を感じるが無理矢理無視した。
そうして、私は煌から離れる決心をしたんだ。