俺、兄貴になりました④
ど、どうしよう。
どうすればいい?
とりあえずベッド寝かせる?
あ、頭冷やさなきゃ…っ。
「ぎゃーっ!!翔にぃ大丈夫!?」
「翔にぃ死んじゃうの!?ねぇ死んじゃうの!?」
「「うるさいっ、縁起でもないこと言うなバカ!」」
ギャーギャーと騒ぐ末っ子2人の頭をサッカーの双子がど突く。
なんか…あの2人見てると冷静になるよ。
でも…。
「とりあえず病院連れてく」
「そうだな。…兄貴動ける?」
恋にぃと蒼にぃが居てくれてホントに良かった。
いつもはいい加減なにぃ達だけど、いざという時はやっぱり頼れる存在。
もし今日にぃ達が仕事でいなかったら……そう思うと怖くなった。
だって…。
「翔にぃ病院?病院行くの!?」
「お、俺も行く!!えーと、えーとっ、何持ってけばいいんだっけ!?」
「「着替えとかお菓子とか?あー、あと歯ブラシかな?」」
「なんで入院する前提で話してんのさ!」
こんな個性的すぎる兄弟だけじゃ絶対無理だったもん。