俺、兄貴になりました④
「陽どうしたの!?この馬鹿達にいじめられたの!?」
「「ちょっと翠(にぃ)酷くない?」」
「誰にやれって言われたの!俺がけちょんけちょんに成敗してあげるから!」
「「けちょんけちょんって…」」
急いで陽の顔に貼ってあったテープを全部取り終えると、陽は言った。
「これをやれば、翔にぃ元気になるよってにぃ達が言ったから」
ど…
どんだけ良い子だよっ!!
優しすぎるわ!!
「いいじゃん翠にぃ、翔にぃも笑ってたし」
え?
ベッドに目を向けると、にこにこと笑う翔にぃがいて。
「面白かったぜ。陽の意外な一面が見れて」
ははっと笑う翔にぃを見たら、怒る気力も無くなった。
翔にぃにそう言われたら、俺なにも言えないじゃん。
「もういいや。はい、翔にぃ…お粥だよ」
「おう、サンキュ」
薬が効いたのか、割と元気な翔にぃに一安心。