俺、兄貴になりました④
「ん?どうしたお前ら」
首を傾げる兄貴の膝に、今度は俺達が頭を乗せて寝転ぶ。
俺が左。恋が右。
何やってんだ、お前ら。なんてすぐに退かされるかもしれない。
昔から誰かに甘えるなんてことなかった俺達。
今までも、これからもきっとそんなことあるわけないと思ってた。
だけど。
兄貴が現れたから。
甘えてもいいんだ、と思える相手ができたから。
素直に甘えたいなんて言えない俺達。
これが俺達の精一杯で、不器用なりの甘え方。