俺、兄貴になりました④
「にぃ達、それマネージャーさんじゃないの?」
陽の言葉に、双子はギクリとして慌てて陽の口を抑える。
「陽くん、それは言っちゃダメ」
「兄貴に聞かれちゃうでしょ」
しーっ!と陽に向かって人差し指を立てるも…
「俺が、なんだって?」
時すでに遅し。
「お前ら今日何時から収録だ!?」
「「…9時です」」
「今もう8時半じゃねぇか!!とっとと準備して行けコラァ!!」
「「うわーん、鬼ー」」
「下手くそな泣き真似すんな!誰が鬼だ!!」
その③
人様に迷惑をかけてはいけません。
(⚠︎迷惑をかけたら翔輝が鬼になります)
「ヤバイヤバイ!遅刻する〜っ!」
ドタドタと慌ただしく動いているのは、尚だ。
席に着くなりトーストに手を出そうとする尚の手を翠が止める。
「尚、いただきます言ってないよ」
「あっ、ごめんなさい。いただきます!」
パンっと手を合わせてから、尚はものすごい勢いでトーストにかじりついた。
そして数分で食べ終わると、ランドセルを背負って玄関へ向かう。
靴を履いて玄関の扉を開いたところで、ふと気づいて足を止める。
「おっと、言うの忘れてた。行ってきまーす!!」
「「行ってらっしゃーい」」
その④
どんな理由があろうと、挨拶は必ず言いましょう