俺の王子様




声も上げず、静かに、驚いたように涙を溢れさせていた



「俺が守ってやるから、大人しくここに住め

親父さんたちもここに連れてこい

今さら人が増えても俺たちは痛くも痒くもねぇよ」




優しく、小雪が安心できるように背中に腕を回し頭を撫でる



「だから、安心して泣け

これからのことは一緒に考えてやるから」




そう言うと、堰を切ったように声を上げ泣き出した


「…う、、ひっく…うえぇん……うぇぇ、ひっく」






泣き疲れたのか、俺の腕の中で目をとじて眠っている


俺の着ているジャケットの脇をしっかり握り締めているので動くに動けない
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