俺の王子様




髪を撫でつけていた大きな手がぎこちなく動きを止め、顔を近づけてきた


「どこに帰るんだ?お前の家はついさっきからここだ

荷物は運び終わり、片付けも終わったところだ


見に行くか?」




この人はいったい何を言っているのだろう




寝ぼけた頭をフル回転させて考えていると、ふいに体が宙に浮いた



昴が急に抱き上げたのだ



落ちないだろうが、急に視界の高さが変わり驚いて昴の首に腕を回し抱きつく


すると、私の頭に昴が頭をスリスリあててきた




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