1%もアルモノ
否定
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「何見てんだよ。」
「………へ。」
英語の時間、気付けば視線の先に大槻がいた。
「…マヌケ面。」
「なっ………」
「……色気ねぇ反応。」
「はっ………」
《真美もやっと恋ができるね》
《大槻君じゃん。》
あれから大槻の顔を見る度、恋奈の大群が脳内の私に襲いかかって来る。
そして大槻に嫌味を言われると、恋奈の大群はやや笑いになる。
…気持ち悪っ…。
でも何故かいつも大槻の方を見てしまう。
……そんな自分も気持ち悪い。
「だから見てんじゃねぇよ、たぬ……」
「だぁれがあんたなんかす…」
「森下さん!!うるさい!!」
先生の声で我に返る。
……危ない危ない。
言っちゃうところだった。
『好き』って……。
「…先生ありがとう。」
「は?」
「…たぬき今日変。」
…先生も大槻も
奇怪な目で私を見ないでよ。
惨めになるじゃんよ。泣
「言っちゃえば良かったんだ。」
「は!?」
「好きって言っちゃえば良かったんだ。」
「何言うとんのアンタは―――!!」
「真美、おばちゃん口調やめなさい。」
「うっ……」
「そして座りなさい。」
「……はい。」
恋奈がやけに冷静だ。
…恋奈がこんな口調になる時は決まっている。
面倒臭い避難訓練の時と
「告っちゃえよ。」
…恋愛の話をする時。
「何で好きでもない奴に告んなきゃなんないのよ。」
「好きなくせに。」
「何を根拠に…」
「ライバル多いんだから早いもん勝ちだって。」
「…聞けよ。それにさぁ…アイツは来る者拒まずでは無いと思うよ?」
「……良く御存じですね。」
そう言って気味悪い笑みを漏らす恋奈。
やっべ鳥肌たった。
こえー……