1%もアルモノ
温かくて柔らかい、しなやかな手…
普通の女の子なら…いくら好みじゃ無くても少しはときめいただろうな…
すみませんね、普通じゃなくて。
全くときめかない。
「あ、繋がった。」
平良君は手とケータイを私から離すとニッコリ微笑んだ。
「ありがとう。今日の夜メールするね。」
私は曖昧に頷くと、メロンパンGETの為に屋上を飛び出した。
……けど、恋奈に捕まった。
「平良君と何話してたの。」
「恋奈、メロンパ…」
「言いなさい。」
「メアドを聞かれました。じゃ…」
「うそぉ―――――!?」
うわ、うるさ。
耳痛いよ…。
「何で真美なの―――?!」
…何気に失礼じゃない?
「しらなーい。」
そう言って私は購買部に走った。
結局メロンパン売り切れてたけど。