1%もアルモノ

「静かにしなさい!!!!」

今にもチョークを投げてきそうな勢いの先生が、大声で怒鳴った。
前の方の席になったせいで、耳が痛い。

「あんたのせいだから!」

あたしが小声で言うと由岐は舌を出して、いかにも真面目に授業を受けている様な姿勢をとった。


…一つ一つの行動がカンに障る、嫌な奴だ。


でもコイツ…


顔はカワイイ…な。



************



「あれはカワイイとは言わないよ。」

「…へ?」

「カッコいいって言うんだよ。」

「は?」

恋奈と幼馴染みの弥江島 季理(ヤエジマ キリ)の言葉に私は絶句した。

大槻がカッコいい?


「…ないない。」


「でも今日仲良くしてたじゃん。」


季理の言葉に私は立ち上がった。


「どこが!?もうアイツホンットにムカつくんだけど!!ちょっと聞いてよ!!!!」

「はいはい。」

季理と恋奈は気の抜けた声を揃え、蔑んだ目で私を見てきた。



なんなんだ、一体…


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