1%もアルモノ
直後、私の解答用紙の『11』が輝いて見えた。
「……はち?」
「ほら俺の方が悪いやんけ。きっしょ。」
大槻は捨て台詞を吐きながら解答用紙をクシャクシャに丸めた。
「いや…まさかアンタが8点だとは思わなかったから…」
「喧嘩売ってんのか。」
「……いえいえ」
私は大槻が少し気の毒になって苦笑しながら黙った。
*********
「大槻ー」
「…なんだよ。」
うわー怖い。女の子に向ける視線じゃないわ。
「まだ拗ねてんのー?」
「拗ねてねぇよ!!」
「素直じゃないのー」
「黙れたぬき。」
だから何でたぬきなのよ。
私は多分拗ねてる大槻の顔を抓った。
むに。
「―――――――!?」
「うわ、すっごいむにむにするー!!」
「む…っ――――!?」
大槻は私の手を派手な音をたてて振り払った。
「キモいぞお前!!」
「大槻君可愛いー♪」
「黙れ!!」
だって本当に可愛いんだもん。
無愛想で無口で意地っ張りの大槻が拗ねたり照れたりするのって
超可愛い。