1%もアルモノ


直後、私の解答用紙の『11』が輝いて見えた。


「……はち?」

「ほら俺の方が悪いやんけ。きっしょ。」

大槻は捨て台詞を吐きながら解答用紙をクシャクシャに丸めた。

「いや…まさかアンタが8点だとは思わなかったから…」

「喧嘩売ってんのか。」

「……いえいえ」

私は大槻が少し気の毒になって苦笑しながら黙った。



*********

「大槻ー」

「…なんだよ。」

うわー怖い。女の子に向ける視線じゃないわ。

「まだ拗ねてんのー?」

「拗ねてねぇよ!!」

「素直じゃないのー」

「黙れたぬき。」

だから何でたぬきなのよ。

私は多分拗ねてる大槻の顔を抓った。



むに。




「―――――――!?」

「うわ、すっごいむにむにするー!!」

「む…っ――――!?」

大槻は私の手を派手な音をたてて振り払った。

「キモいぞお前!!」

「大槻君可愛いー♪」

「黙れ!!」

だって本当に可愛いんだもん。

無愛想で無口で意地っ張りの大槻が拗ねたり照れたりするのって




超可愛い。




< 9 / 14 >

この作品をシェア

pagetop