猟犬に愛された姫~ドリームライブ~
「俺は誰よりも稚菜のこと守れる自信ある。」



大将……
ならずっと一緒にいてよ。
守ってよ。



「ならなんで春なんだよ?
お前だって稚菜が春の言うような
ヒドいやつじゃないって分てんだろ!?」



竜士は大将にそう言うと
掴みかかった。


でも誰も止めようとしなかった。


だって……



「ごめん…」



「どうしてだよっ……!」



竜士はあたしの変わりに泣いていて
大将はとても苦しそうだったから。



「春には借金肩代わりしてもらって
生活まで見てもらったんだ。
今さら裏切れない。」



春の家はお金持ちだけど
あたしは大将を助けられなかった。



あたしは一応練習用に持ってきていた
縁ちゃんのキーボードに近づいて
そっとスイッチを入れた。



-♪~♪~


「稚菜?」



あたしがキーボードを弾き始めると
みんなあたしがあたしを見た。



『縁ちゃんに教えてもらって
少しだけ弾けるようになったの。』




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