猟犬に愛された姫~ドリームライブ~

ファーストライブ

この時間がずっと続けばいいと思った。
でも1年後ロコフェスが終わったら
大将は春と結婚しちゃうんだ。


そう思うと涙が出そうになった。



「浮き輪なんかしてないで泳げよ!」



するといきなり和哉に浮き輪を
取られてあたしは水の中に沈んでしまった。



「ちょっと稚菜はカナヅチなんだよ!?」




真未の声がする。



「大丈夫か!?」



すると誰かに抱き上げられて
なんとかあたしは助かった。



『大将?ありがとう。』




「ごめん!まさかお前が泳げないなんて知らなくて!」



和哉は涙ながらにあたしに謝ってきた。
実は恥ずかしくてカナヅチなのは
誰にも言ってなくて水泳の授業は
ビート板だったんだよね。


和哉はいつも上級者コースだったから
ビート板で浮かんでるあたしを
知らなくて当たり前だし。




『大丈夫だから気にしないで?』



「うちのプールで溺死とかやだよ?」



ことりちゃん…
それ笑えないからね?


「とりあえずバーベキューや料理の
準備できたから食べよう。」



大将にそう言われてあたし達は
プールから上がった。





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