桜の下で

「1番、大和。」

はずれた…せめて二番…

「2番、翔太。」

うーわー…

結局俺が呼ばれたのは最後の方。

男子12人中10番。

どうやら俺は神様に見捨てられたらしい…

女子とは関わり無いから話したくないし…

その子はよく話しかけてくるし。

デッサンするだけなのになんでこんな
話しかけてくるんだよ…。

「ねえねえ?赤城直也君だったよね?
よろしくね!私山崎真帆。」

「ふーん。早くやろ。」

俺は早く終わらせたいんだけど。

「直也君。どんな感じで描けばいいのか
わからないから教えて?」

「適当でいいんだよ。適当で」

本当に人ってめんどくさい。

言葉は流してサラサラと描き続ける。

「消しゴム貸してくれない?
忘れちゃったんだ。」

「先生から借りた方がいいよ。
きれいに消せるから。」

こーゆー女子って特に嫌いだ。

構ってくれないと生きていけないのかよ…

環とか菜穂って結構サバサバしてるもんな
< 22 / 156 >

この作品をシェア

pagetop