桜の下で
「1番、大和。」
はずれた…せめて二番…
「2番、翔太。」
うーわー…
結局俺が呼ばれたのは最後の方。
男子12人中10番。
どうやら俺は神様に見捨てられたらしい…
女子とは関わり無いから話したくないし…
その子はよく話しかけてくるし。
デッサンするだけなのになんでこんな
話しかけてくるんだよ…。
「ねえねえ?赤城直也君だったよね?
よろしくね!私山崎真帆。」
「ふーん。早くやろ。」
俺は早く終わらせたいんだけど。
「直也君。どんな感じで描けばいいのか
わからないから教えて?」
「適当でいいんだよ。適当で」
本当に人ってめんどくさい。
言葉は流してサラサラと描き続ける。
「消しゴム貸してくれない?
忘れちゃったんだ。」
「先生から借りた方がいいよ。
きれいに消せるから。」
こーゆー女子って特に嫌いだ。
構ってくれないと生きていけないのかよ…
環とか菜穂って結構サバサバしてるもんな