桜の下で
心の痛み
〜菜穂side〜

この季節になると雨が多い。

湿気で蒸し暑くて…倒れそう…

最近はよく直也君…じゃなくて直也と登校している。

環はたまにかな?

今日は二人だけどね。

「おはよ。」

「おはよう…」

「元気ない?」

「暑さのせいです。」

「環はまた寝坊だって。」

「最近部活頑張ってるからねぇ。」

「菜穂は入る気ないの?」

「私はやる気がすぐに無くなりそうだし…」

「そっか。」

そして校舎の中に入り下駄箱を見る。

すると上履きの上に紙が1枚。

何これ?

開いてみるとそこには『死ね』の二文字。

「菜穂。どうしたの?」

どうしよう…直也…心配するよね…

酷くなったら助けを求めよう。

「ううん!何でもないよ?」

「ん?そう。」

「教室向かおう!」

自分の机に教材を入れようとすると

「痛っ」

机の中を見ると五六個の画鋲が上を向いていた。

なにこれ?

なんか変だ。
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