桜の下で
予想通りの再開
~直也side~

菜穂は桜木高校受かったのか…?

そんなことを考えながら菜穂の
お母さんに電話をかける。

『もしもし?』

「お久し振りです。おばさん。
菜穂は元気ですか?」

『心配なら会えばいいじゃないの~。
桜木もなんとか受かったみたいよ?』

「そうですか。」

『菜穂のサポートお願いね?』

「出来る限りはやります。でも菜穂は
俺の事覚えていないでしょう?」

そうだ。彼女は記憶喪失になっている。

だけどもなくなったのは中学の頃。

僕が幼なじみだったことすら
覚えていないだろう

『…今回で思い出してくれるといいけど。』

「菜穂に俺の事はいってないのですよね?」

『いっても多分わからないと思ってね』

「そうですよね。何とか思い出して
くれるといいですけど。」

『赤城君。よろしくね?』

「わかりました。じゃあ頑張ってみます。」

そういって俺は電話を切った。

「……はぁ。」

入学式は明日…か。

正直思い出してくれるか
心配で仕方ない。

でもその時の記憶は戻ってほしい
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