桜の下で
〜菜穂side〜

起きたらもう朝だった。

昨日は泣き疲れて寝ちゃったんだ…

そして周りを見てびっくり。

私直也の腕抱き締めて寝てたの?!

ヤバイ……恥ずかしい…

これ直也が気づいてないといいなぁ…言われたら私泣く。

「_…ふわぁ…ふ」

「直也おはよう。」

「菜穂…おはよう。ちょっと元気になったかな?」

「昨日はありがとう。少しだけスッキリした…」

「もっと甘えていいのに。」

「いいの…!これだけでも!」

「昨日は俺の腕抱き締めてねてたのになぁ…」

やっぱりみられてた?!

「ッ…」

「離れようとするな…」

すると突然ベッドに入り込んできて後ろから抱きしめられる。

「菜穂…あったかい。」

「は…離れてよぉ…!」

「回診来るまでこのままがいい。」

離れようとしてもやっぱり男子の力には勝てない。

「うぅ…」

「諦めた?」

結局回診がくる五分前位までずっと抱きしめられてた。
< 80 / 156 >

この作品をシェア

pagetop