お兄ちゃんの友達[完]
「おにいちゃん、河合さんってどんな人なの?」

すっかり冷めてしまった缶ビールに再び口をつけたけど、今日はこれ以上飲めそうにない。

どうしようかな、と迷っていたら、私の手からおにいちゃんが缶ビールをとって一気に飲み干してしまった。

「無理はしないの!」

河合さんと同じように片手で空になった缶をつぶすと、冷蔵庫からペットボトルの水を持ってきてくれた。

「河合はね、誰にでも好かれるやつだよ。気がきくしね。おれは友達として河合を尊敬できる相手だと思っているよ」

私に水を渡すと、自然に私の隣に座る。

小さい時から、こうしていつも隣にいてくれたおにいちゃん。

大人になっても、変わらず私も支えてくれている。
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