太陽のさとうさん
さとうさん:いち
桜満開の4月。
つい最近まで着けていたJKブランドを脱ぎ、
JDブランドを身につけることとなった。
特にやりたい事も見つからないまま、
ただ、
「キラキラした大学生活を送りたい」
という理由と、
弥生の志望校でもあったことから、
実家から離れた、都会にある大きな大学に入った。
しかも、その大学は福富さんも卒業していると言うもんだから、
これは行くしかない!と、謎の使命感に私は燃えた。
偏差値も高かったので、
福富さんに伝えて書くのは一旦休憩し、
弥生と勉強に時間を費やした。
そして2人とも無事合格。
文学部国際科の私と文学部心理科の弥生。
一人暮らしも始まり、憧れのきらきらキャンパスライフ。
全てのことに胸を踊らせ、大学の入学式に向かう。
着慣れない真っ黒のスーツが、自然と私の気持ちを大人にさせた。
大学に向かう道沿いに咲き乱れる桜も、
私をお祝いしてくれているかのよう。
大学の門前で落ち合った弥生と入学式に出席し、
サークルの強烈な勧誘をくぐり抜け、
何とかその日を終えることが出来た。