この夏が終わっても

清香ちゃんには、全部話した。
清香ちゃんは黙って聞いてくれて、その後一緒にケーキバイキングとカラオケに行ってくれて…。いつも私に元気をくれる。


「ん〜でもまあ、今日は練習する曲もまだ決まってないし…。早めに終わりますか!」

夏祭りのステージで披露する曲をみんなで考えてくる事にして、この日は解散する事になった。

……。

部活が終わった事を涼さんにLINEしようと、スマホを取り出して校門をくぐると…。


「里奈ちゃん。」

私を呼ぶ、優しい声。


「!……涼さん。
待ってて、くれたんですか?」

校門の所で立っている涼さんを見付けて驚く。
迎えに、来てくれたんだ。


「近く、通ったから。
……て、ストーカー…みたい、かな///?」

照れたように、少し視線を逸らして微笑む涼さんは、年上の男の人とは思えないくらい可愛い。
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