この夏が終わっても
【パンケーキ屋】

「へ〜すごいね。
夏祭りのステージに立つんだ。」

「はいっ。でももう時間がないから、早く選曲して猛練習しなきゃいけません。」

夏祭りのステージに立つ事を話すと、涼さんは自分の事のように一緒に喜んでくれて、それから選曲の相談にも乗ってくれた。
自分の好きな曲や、涼さんくらいの大学生の人に人気のある歌手とか…。
とても、安心する時間。


「絶対に観に行くね。
あ、花束とか持って行こうか?」

「!…それは、恥ずかしいからいいです。」

私がふるふると首を横に振ると、「冗談だよ。」って笑ってくれる。
癒される、雰囲気。


付き合うって、ホントはこんな感じ…なのかな?

私がそう思いながら運ばれて来たアイスティーをストローで飲むと、正面に座っている涼さんが姿勢を正して口を開く。
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