この夏が終わっても

「!…は、は〜いッ///!!」

き、きたぁ〜っ///!!

一気に跳ね上がる心臓。
インターフォンの存在なんてすっかり忘れて玄関に駆けていくと、私は勢い良く扉を開けた。


「!…うわっ!
はやっ…ビックリした〜。」

ガチャッ!と言う扉が開く音とほぼ同時に聞こえた、驚いた将ちゃんの声。


将ちゃん。
将ちゃんだ…///。

ドアノブに手を添えたまま、私は目の前にいる彼を見上げた。

髪型、昨日と違う。
昨日も格好良かったけど、今日は長い前髪を上げてワックスで整えて大人っぽい。
服装も、白いシャツに黒いベストにデニムのズボン。シンプルだけど、似合う。

格好良いのは知ってた。
知ってたけど、今日また一段と輝いて見える。
ぽ〜っと見惚れていると、将ちゃんはハッとしたように咳払いをした。
< 21 / 139 >

この作品をシェア

pagetop