この夏が終わっても

「や、やっぱり…ダメかな///?
私には…似合わない……?」

「!っ…なに言ってんだよ!
そんな訳ねぇだろっ…///!」

俯きかけた私の耳の届く、将ちゃんの焦ったような声。


「絶対似合うって、言っただろ?
///……似合ってるよ。…可愛い///。」

「!……っ///。」

似合ってる。可愛い。
信じられなくて、耳を疑った。
様子を伺うようにチラッと見ると、恥ずかしそうに私を見つめる将ちゃんと目が合って、心臓がドキンッと跳ねる。


そんな表情で”可愛い”なんて言うの、ズルいよ…///。

私は夏限定の、嘘の恋人なのに…。
将ちゃんに優しくされたら、期待してしまう。
将ちゃんも私を好きなんじゃないか、って…。
期待、しちゃうよ。

……
………。
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