この夏が終わっても

私は幼い頃から習っていたピアノのお陰で、なんとかキーボードで役に立ててるけど…。いつも、先生や先輩達の前で発表する時は緊張して失敗しちゃうんだよね。
公の場で発表なんて、夢のまた夢だよ。


「でもさ、音楽も歌も嫌いじゃねぇんだろ?
ほら、お前さ!小さい頃はよく即興で替え歌作って歌ってたじゃん?」

ポテトをつまみながら、将ちゃんは昔の事を懐かしそうに思い出して言った。


///…やだ、そんな事…覚えててくれてるんだ。

恥ずかしいと思いながらも、自分がちゃんと彼の心に残っている存在だと言う事が嬉しい。
顔に出てしまいそうなのを必死に抑えて、密かに心の中で喜んでいる私に、将ちゃんから更に嬉しい一言。


「俺は、お前の歌詞のセンスも歌声も好きだったけどな〜。」

「!……え///?」

好き?…今、好きって言った///?

もちろん、将ちゃんに深い意味なんてないと思う。
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