この夏が終わっても

【数日後…。】

「えぇ〜っ？夏休み限定の恋人になったぁ〜っ？！」

今日は夏休み中の部活練習日。
学校に向かう途中の道で、私の告白に驚いて声を上げる親友の清香ちゃん。
中学一年生で同じクラスになって以来ずっと仲良しで、今も高校も部活動も一緒。
1番の親友だから、恋愛相談もしていて…。私が幼い頃からずっと将ちゃんを好きな事も知っている。


「し〜っ！声が大きいよ、清香ちゃん…///！」

軽音楽部で一緒に組んでいるグループのヴォーカルの清香ちゃんは、さすがと言っていい程に声が通る。
誰かに聞かれてはいないか、と。慌てて辺りを見渡していると、清香ちゃんは溜め息を吐いて私の頭を拳で軽くコツンッと叩いた。


「…あんたさぁ、そんなんでいい訳？」

「！……え？」

どういう意味だろう？と、私が清香ちゃんを見て首を傾げると…。真剣な瞳で見つめられる。