この夏が終わっても

「ねぇねぇ、里奈ちゃん。
里奈ちゃんは、この口悪男のどこが好きなの〜?」

「!///っ……え?えぇっ…?!」

突然の質問にパニックになる。
怪しまれない為に、実は事前に色々と将ちゃんと打ち合わせはしていた。
いつ付き合ったの?とか。馴れ初めは?とか…。いくつかの項目に対する質問の返答は考えていたけど…。
まさかのストレートな質問に動揺してしまう。


す、素直に…答えるべき…かな///?

場の雰囲気を壊してはいけないと、自分なりに答えようと口を開こうとすると…。


「えっと、その…///。」

「なんだよ、その質問。
そんなん、どうだっていいだろ。」

冷たい口調の将ちゃんが、私とみんなの間に割って入って遮った。

ビックリしたけど…。
きっと、将ちゃんは私を助けてくれたんだと思って嬉しくなる。

…でも。
表情を綻ばせている私を見て、将ちゃんが言った。
< 54 / 139 >

この作品をシェア

pagetop