この夏が終わっても
「…将馬君の事、好き?」
「!っ…えッ///?」
突然の将ちゃんの話題に、私の心臓はドキリと跳ね上がって一瞬で顔に熱が高まるのを感じる。
真っ赤な頬を手で押さえていると、涼さんが呟くように言った。
「…将馬君には、本当に敵わないなぁ。
スポーツ万能で、活発で、いつもキラキラしてる。…僕とは、全然違う。」
涼さんはそう言って溜め息を吐くと、私を見て微笑む。
「歌も上手いし、お洒落だし…。格好良いよね?」
将ちゃんの事を、涼さんはたくさん褒めてくれた。
私は嬉しくて嬉しくて、ついつい笑顔で頷く。
「はいっ///。
それに、とっても…優しいんです///。」
「……だろうね。
君がそう言うんなら、間違いないよ。」
涼さんはゆっくりベンチから立ち上がると、私が手にしている貰ったハンカチを指差す。