この夏が終わっても
「!…。里奈…?」
「…っ……やる。」
「……え?」
「…私、やる。
将ちゃんの恋人役、やるっ…///。」
他の女の人の所になんて行っちゃ嫌だ。
誰よりも彼の傍に居たいと、気持ちが溢れた。
このままじゃ、将ちゃんはどんどん遠くに行ってしまう。
例え恋人のフリでも傍に居たい。
ドキドキしながら服の裾を掴んでいる手にギュッと力を込めると、その手を大きな暖かい手が包んでくれた。
ゆっくり見上げると、将ちゃんが昔と変わらない無邪気な笑顔で私を見つめてる。
「マジでッ…?!
マジで俺と付き合ってくれんのっ?」
「///っ……。」
将ちゃんの可愛い笑顔に思わずドキッとしちゃって、私はこくこくと頷く事しか出来なかった。
私の反応を見て彼はすごく嬉しそうにガッツポーズをすると、再び正面の席に座ってスマホを取り出す。