瞳、絡む瞬間。
今でも好きな人。
突然、親友に言われた言葉。
「龍、杏奈の事好きやったんやって」
この場合、"ふーん"終わるはずの会話。
なのに、ふーんとは言えなかった。
ドキッと胸が高鳴るのを覚え、"あれは昔の事"と言い聞かせる。
「誰から聞いたん?」
怪しむだろうな。
でもいい。
嘘つきな奴が言ってたんだったらきっと嘘だろうし。
「吾郎…やけど?
それがどしたん?」
まともな…やつ?
じゃあホント?
頭が混乱するばかり。
「何でもない。
…それよりさ、ジュース買いにいこーや。」
話を逸らして泉には知られないようにする。