バレンタインと俺の心情



───「ごめんあたし山村くんのことそういう風に思ったことない」


ありえる。充分ありえる。だってこの一年友達としてお互い接してきたし。



───「ごめんあたし好きな人がいるの」


あり得なくもない。半年前俺を振った子が好きな時、好きな人いるって言ってたし、真桜さん。


それは今も変わらずそのままかどうかは分かんねーけど。



───「え、ほんとに? あたしもだよ!!」


うん、これはねーな。奇跡でも起こんねー限りねーわ。



───「嘘でしょ? 冗談はほどほどにしないとダメだよ〜」


これもあり得る。なかなかこういうことに対しては信じたりしないタイプだもんな真桜さんは。



< 47 / 68 >

この作品をシェア

pagetop