ひめごと
◆
「まさかあんたに先越されるとは……」
「えへへ、ごめぇん。お先に失礼しまっす」
咲子は白い頬を桃色に染め、照れ笑いをした。
散らかったローテーブルの上には、カクテルの缶と飲みかけのグラスと。
私が作ったフルーツサラダとクラッカーが、それぞれ木製のディッシュに盛ってある。
その隙間に、先日彼女が衣装合わせをしてきた時の写真が数枚散らかっていた。
小柄で華奢な彼女によく似合う、白いレースを惜しみなく使ったプリンセスドレスだった。
「あーあ、苑ちゃんに友人代表でスピーチしてほしかったなあ」
「高校の時の咲子の天然っぷり暴露していいの?」
「それでもいいからして欲しかった」
ぷぅ、と音が聞こえそうな程に頬を膨らます。
「えへへ、ごめぇん。お先に失礼しまっす」
咲子は白い頬を桃色に染め、照れ笑いをした。
散らかったローテーブルの上には、カクテルの缶と飲みかけのグラスと。
私が作ったフルーツサラダとクラッカーが、それぞれ木製のディッシュに盛ってある。
その隙間に、先日彼女が衣装合わせをしてきた時の写真が数枚散らかっていた。
小柄で華奢な彼女によく似合う、白いレースを惜しみなく使ったプリンセスドレスだった。
「あーあ、苑ちゃんに友人代表でスピーチしてほしかったなあ」
「高校の時の咲子の天然っぷり暴露していいの?」
「それでもいいからして欲しかった」
ぷぅ、と音が聞こえそうな程に頬を膨らます。