ひめごと

―――――――――
―――



部屋の外から聞こえていたざわめきが、少しずつ遠ざかる。
待機していた招待客が、会場へと動き始めたからだろう。


やがて、シンと静まり返った控室で、花嫁は手にしたブーケに顔を寄せ、その香りを深く吸い込んだ。



「さよなら、苑ちゃん」



ぽたりと落ちた水滴が、人知れず白百合の花を飾った。




end.

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