初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
次の日のバイトが終った午後7時頃。


まだ辺りが暗くなったばかりの時間に、さっそく友梨はホストクラブLOVE ROSEを目指した。


LOVE ROSEが入っているビルは、特別綺麗なわけでもなく、特にボロボロというわけでもない普通のビル。


拍子抜けしたというのが正直なところ。


「もっと豪華で入りにくいものかと思ってた……」


なんて言いながら、エレベーターで6階に上がると、異様な空気が漂っていた。


殺風景で薄暗いエントランスの壁に、大きくて真っ黒の重そうな扉。


防音設備の扉は、まるでコンサート会場のような感じだ。


「………………。
やっぱり一人で入るのは無理…………
萌々果に電話して呼んでみよう…………」


友梨はエレベーターから降りることなく、そのまま1階へと降りていった。

< 23 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop