初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
テーブルに案内されると、黒服の男が料金システムの説明をしてくれた。


「初回なのでフリーでお一人2000円になります。未成年ですので、ジュースしかお出しすることができません。」


「は……はい…………」


ネットで見た通りの説明に、ただ相槌を打つだけの友梨。


フリーとは、接客するホストが何人か入れ替わること。


忙しい時間帯はだいたい人気のないホストが巡ってくるので、純が目当ての友梨には困るシステムなのだが、初めて耳にする言葉で意味がよくわからなかった。


黒服が離れていくと、萌々果が耳打ちしてくる。


「友梨が探してる純くんはどこにいるの?」


「それがいないの……」


「ふーん。まだ出勤してないってこと?それともお休みなの?」


「さぁ?わかんない……」


こんな会話をしていると、一人目のホストが二人分のジュースを持ってやって来た。

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