初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
「こんばんはーっ!!」


髪を立てていて、まるで大きなじゃがいものような頭のホストがやって来た。


「こんばんは……」


「今日初めてなんだよね?よろしくーっ!!」


「よろしくお願いします……」


まるでお見合いのようにガチガチな友梨を、萌々果が笑った。


「もーっ!!友梨ーっ!!固い固いっ!!
お兄さんよろしくーっ!!」


じゃがいものような頭のホストの話は、つまらなかった。


「好きな男のタイプは?」


「優しい人がいいです」


「そっかー。趣味とかある?」


「特にないです……」


そんな弾まない会話が続く。


会話に困ると、「その服可愛いね?」なんてモテない男のナンパのような会話だった。


そして20分でホストが交代するのだが、去り際にじゃがいも頭の男が、こんな話をしてくる。


「良かったら、今日の営業が終わったら一緒に飲みに行かない?」


盛り上げもせずに、そんな風に誘ってきたのだから、開いた口が塞がらない。


萌々果はそれなりに話を合わせて楽しんでいたが、友梨は驚くほどつまらない時間を過ごしていた。


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